誰かの役にたつこと、認められること、お礼を言ってもらうことって嬉しい。トイレ介助を手伝って下さった利用者様のお話

誰かの役にたつこと、認められること、お礼を言ってもらうことって嬉しい。トイレ介助を手伝って下さった利用者様のお話

トイレに行きたいという女性の利用者様がいました。

この方は誰かが手を引かないと上手く歩くことが出来ません。

自分は側に行くと「ご案内します」と声をかけ、手を差し伸べました。

するとその方は…「いやだ」と言って首を横に振りました。

以前からなのですが、どうやら男である自分に手助けされることに抵抗があるようなのです。

そこで自分は、すぐ近くの席に座っていた最近ご利用を始められた自立度の高い女性の利用者様(といっても90歳)にお願いしたんです。

「◯◯さんをトイレまで連れていってもらえませんか?」

何度かイヤだと言いながら、再び手を差し伸べ断られる自分に見かねて、ついにその方は席を立ってくれました。

そして◯◯さんの手を引きトイレまで案内して下さったんです。…

更に◯◯さんかトイレから出てくるまでトイレの近くにあるイスに腰掛けて待っていてくれました。

丁重にお礼を伝えると「いいよ、いいよ」と言いながら照れくさそうにはにかまれていました。

◯◯さんもお礼の言葉を口にされていました。

人は役割を持つことで、自分の存在を認めることが出来ます。

人は誰かの役に立つこと、誰かから認められることで、とても幸せな気持ちになれます。

誰かから認められたいという承認欲求は誰が持つ、当たり前の気持ちです。

…なんともステキな時間でした。

トイレへの移動中自分を2人に寄り添い万一に備えて安全に確保に努めました。

他の職員は?

はい!実はその時女性職員も近くにいたんですよ♩

その職員は他の利用者のマッサージをしていました。

すぐトイレへの誘導をすることも出来ました。でも自分の意図を感じてくれて「今手がどうしても離せないんです、ごめんなさい」と芝居をしてくれたのです。

そして丁寧に「ありがとうございます」とお礼を伝えてくれました。

自分と、女性職員と、◯◯さんからの「ありがとう」の言葉を受け、90歳の女性利用者様は「いいよ、いいよ」と言いながら照れくさそうにはにかまれていました。


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